CASE STUDY

導入事例

学会誌の校正業務で、毎月変わる著者の方々も問題なく使いこなす。70代、80代も活用

一般社団法人日本機械学会 様

広報情報グループ 課長 大黒卓さん

日本機械学会は、機械工学の研究者や技術者など3万2000人を超える会員が集う学術機関であり、講演発表会、講習会、研究分科会などの企画実施、市民フォーラムによる社会の啓発活動、国際会議による世界への貢献を活発に行っている。2022年4月より Brushup を活用いただいている。

使いやすさとイニシャルコストの低さでBrushupを選択

日本機械学会では、論文が掲載される学術紙や学生が勉強するためのテキスト、会報誌などを出版しています。会報誌は、約3万2000人の会員さんに毎月お送りする情報誌で、学会のイベントや取り組みに関する紹介、さまざまな先端分野の特集などが盛り込まれています。
日本機械学会誌 最新号はこちら

導入前は、校正刷りを紙で印刷して郵送したり、メールで PDFファイルを送信したりしていました。
新型コロナウイルスが流行した際に IT化を進めることになり、いろいろ探しているなかで Brushup を見つけました。少し迷いましたが、「とりあえずやってみよう」ということで、導入を決断。使いやすさとイニシャルコストの低さが、Brushup を選んだ決め手です。

著者のうち95%がBrushupを使いこなす

不安だったのは、我々が使いこなせるかということよりも、著者の方に対応してもらえるのかということでした。我々は原稿をお願いしている立場なので。でもまずは、「ダメだと言われたら PDF でもいいし、紙を送ってもいいじゃないか」と、とりあえずトライしてみました。そうしたら、案外すんなりと皆さん馴染んでくださって。著者さんのうち、95%ぐらいの方に使っていただいています。残りの5%の中には、会社のセキュリティの関係でアクセスできないといった方もいます。

日本機械学会の会報誌は、著者の方が毎月違います。連載されている方も数名いますが、特集記事は、10人ほどの著者が月ごとに変わるのです。なので、初めて Brushup を触る方が毎月10人いるということになります。それでも、すぐに使っていただける。もちろん最初は「慣れないツールなので、できるか不安です」と皆さんおっしゃいますが、大体問題なく使えています。

メールを送るときに、難しくないこと、使いづらい場合は PDF や紙でも対応できることを、お伝えしています。このように、さまざまな選択肢を用意していますが、ほとんど Brushup で戻してもらえています。「やるか、やらないか」の2択よりは、他の手段も用意しておいたほうが、「とりあえずやってみようかな」という気持ちになるのかもしれません。

工期が半減し、人手がかからず、経費も削減

著者校正を依頼してから戻してもらうのに、これまで最短でも2週間は取っていました。そこが、Brushup を使うと1週間で戻ってきます。社外の著者の方に赤入れだけをお願いできるゲストレビュー機能を活用しており、導入前は PDF や紙に赤入れをして、郵送、メールでお送りして戻していただいた工程が、ログインして、赤入れするだけのシンプルな工程になりました。工期が半分以下になったというのは本当に大きいですね

編集チームはもともと少人数でしたが、さらに人員を減らして対応できるようになりました。3人いたところを、今では1~2人で対応できています。

人数が少ないため、何でも自分たちでやらなければなりません。これまで紙で送っていたときは、印刷して、返信用封筒にも切手を貼って。細かいことですが、結構な手間がかかっていました。送料などの経費も毎月2~3万円くらいかかっていたので、1年で30万円前後。その手間と経費を省けるため、非常に大きなコストカットになっています。

非営利団体だからこそ、効率化を図る必要がある

編集作業の IT化については、どこの学会でも課題に感じているようです。さまざまな業務を IT化する中で、学会誌の校正や編集作業が、なかなかうまくいかない。「どうしていますか?」と聞かれることが多いので「Brushup というツールを使っていますよ」と答えています。「そんなにうまくいくんですか?」と懐疑的な反応をされることも少なくありません。IT化を進めなくてはと思っていながらも、どこか「やっぱり紙じゃないと」という気持ちが残っているのでしょうね。

でも我々は、Brushup を使ってみたら、意外なほどスムーズに IT化できました。シニアの方にも執筆をお願いしていますが、70代、80代の方でも、半分くらいは Brushup を使ってくださっています

全ての機能を使いこなせる必要はないと思います。我々は、Brushup の営業の方に簡単なマニュアルを用意してもらったので、それを使って、「ここを押して、1、2の手順で赤入れをお願いします」という感じで、ごく基本的な操作だけをメールでお伝えしています。使う機能を基本的なところに絞れば、すぐに慣れることができます。

学会は営利団体ではない分、コストも人材もあまりかけることができませんから、Brushup のようなツールを上手く活用して、効率よく業務を進めていくことが必要だと感じています。